波に乗るということ

僕は海に浮かぶ不安定な流線型の板の上で、水平線を見ている。
うねる波が幾つも押し寄せるのが見える。
これは、という波を定めて、ゆっくり岸に向かって方向を変え、
腹這いになって、水を掻き始める。
うねりがゆっくり近づいて来る。
そのうねりに置いていかれぬよう、懸命に水を掻き続ける。
並走するコーチが「パドル、パドル!」と叫ぶ。
不意にぐっと板の後部が持ち上がる感覚。
板の先がしゅっという音をたてて走りはじめ、
板の周囲に水しぶきが立つ。
充分に板が波に乗ったのを感じてから板の上に立つ。
目の前の風景が変わる。
海の青と砂浜の白が目に飛び込んで来る。
波の力は強い。
ぐんぐん進む。
後ろからも第2波、3波がやって来て板を岸に押しやる。
なんとかバランスを取って、倒れないように。
まるで空を飛んでいる感覚。
力強い波は僕を波打ち際近くまで運んでくれた。
方向転換した僕のすぐそばを、海亀がゆっくりと横切っていった。
これはノース・ショアのハレイワ・アリイ・ビーチパークでの出来事。
今回のハワイ滞在中、4回サーフィンをした。
海のコンディションは最高の時もあれば、
強風に煽られてイマイチの時もあった。
しかし、この旅の中で、海の中でただ、波を待つ、
その時間は僕にかけがえのない物をくれた。
ある時は美しい虹が、ある時は亀や魚が祝福してくれた。
波に乗り、波に漂うピースフルな時間。
僕は決して忘れないだろう。
そしてまた、この時間を求めてどこかのビーチにいることだろう…。
と、なかなか人生はカッコイイままではいられない。
鼻息も荒く、千葉の館山に再びサーフィンに挑んだ僕は、
しこたまひっくり返り、沢山塩水を飲んだのでした~。
とても自分の事はサーファーとは呼べませんな~。

館山で悲しみのウクレレを掻き鳴らす黒沢でありました。
さあて、たっぷり休養してゴスペラーズもいよいよ始動!
様々な波を5人で乗りこなしていくぜ!
みんな沖縄へGo!
いつも心にスパイスを。
また、お会いしましょうね。


