「日本一の店~後編」
~前回のあらすじ~
気仙沼に日本一美味い焼魚を食べられる居酒屋があると聞き、
早速訪れたゴスペラーズ有志一行。
早速魚を焼き始めるダンディーな大将!
果たしてゴスペラーズは焼き魚を食べる事が出来るのか?
電池残量0の黒沢の携帯の運命は如何に!
皆さん、如何お過ごしでしょうか?
黒沢薫です。
前回の続き。
魚から、しゅう、と音を立てて脂が浮き立っております。
そこで大将、眼鏡の奥の鋭い目でチェックし、
すかさず魚串の下部に細く切ったボール紙を刺していきます。
「魚の脂が炭にかかると焦げ臭くなっちゃうから」
さ、流石です、大将!
これなら余分な脂は串を伝ってボール紙に染み込み、
炭に滴る事もなし。
手作りの串も素敵です。
やはり、魚によって串を変えてくんですか?
「ん、まあ、適当に」
大将、どうやらかなりシャイな方のようです。
魚を焼いている間にもどんどん料理がやって来ます。
自家製の柚子風味の塩辛、烏賊の肝焼き味噌風味、戻り鰹の剥き身、そして、ど~ん
と刺身盛り。

冷凍マグロなんかありません。
新鮮な近海物ばかり。貝は甘くコリコリ。
秋刀魚は青魚特有の爽やかな香りでしっとり。
軽く酢〆した秋鯖は旨味も脂も強く、官能的にねっとり。
冷やの日本酒が進む事、この上なし。
さて、魚も焼き上がり、いよいよ僕らの前にやって来ました。

どうです?この秋刀魚は。
身がぱんぱんに張っております。
焦げ目も付きすぎず、理想的。
箸を入れてみれば、ぱりっと香ばしい音を立てて皮が破れ、身が現れます。
一口含むと生臭さは微塵もなく、
ほくほくとした適度な歯応えに脂の旨味が絡んで…。
塩加減も素晴らしく。噛みしめればもう一度旨味がじわりと染みだして。
そこからは無我夢中。
焼き牡蛎の串(5つも刺さってました。
表面こんがり、中とろり)。
オプションで頼んだきんき(絶品。ゼラチン質たっぷりの頭部や胸びれ)。
柳かれい(身があっさり。骨離れもよく、ほくり、さらり)。
全部美味いいいい。
僕らが盛り上がってるのを見た大将も徐々にくだけて来て、
最後はすっかり仲良くなりました。
大将や大将の弟さんの家族もご挨拶に来てくれて、もう大騒ぎさ!
たっぷり食べ、たっぷり喋り、
最後にダメ押しの鰹のづけ寿司までいただき、
最早喉元まで魚でいっぱいであります。
質も量も正に日本一!でありました。
会計も東京の1/3くらいにお得!
大将達と再会を誓い、僕らは翌日のライブの為、仙台へ向かうのでした。
いつも心にスパイスを。
それではまたお会いしましょうね。


